お通り沢自主規制の解除

遠く離れた東北・山寺を目指した円仁ご一行は「お通り沢」を通って山寺の地を踏まれたという。
南に面する奇岩に奇岩を重ねた山寺が見えた時、思わず読経をしたという円仁。
やがて降り着いたであろう地蔵畑、現在はシャク(ヤマニンジン)の白い花に囲まれ、夢の中のような・・・幻想的な光景が広がっています。
(対岸の、山寺に向かう県道19号からも見えます)

疫病に苦しむ人々の救済という目的で訪れた円仁とのことですが、過去の世界と共通する現代の災いも落ち着きを取り戻しつつある(ような)中、お通り沢の規制を解除し通行可能にいたします。
5/11(月)より、以前と同じように歩くことができます。
萌黄色の山々を巡り歩く季節は、心身に新しい息吹を吹き込んでくれるように思うのは皆様と同じでしょうか。
山の鳥たちがにぎやかになってきました。様々な鳴き声を耳にし、飛び交う姿を追うでしょう。
まさに「山笑う」、その景色がこのお通り沢でも見つかることでしょう。

暖かくなる季節ですので、草の生え方も驚くほど早いです。
単独でとは言いませんが、可能な限り少人数で歩くことをお勧めします。
もちろん、新型コロナウィルスのこともありますが、ルート上の踏み跡は最小限度の道幅にしておきたいということ。
休石から入った先の細い沢沿いは大雨の影響を受けやすく、4/18~19の大雨でもかなり土砂流出がありました。
現在は改善されましたが、引き続き注意すべき場所に青い紐を取り付けています。高瀬休石から沢沿いに4ヶ所、峠を過ぎて山寺側に1ヶ所です。
踏み跡にかからないように(歩く人に邪魔にならないよう)設置していますが、会話に夢中になりすぎて踏み跡から外れ、足に引っかかるようなことを避けたく思います。

ちなみにこの紐は、園芸用の自然分解素材なので、ちぎれるようなことがあっても土に還ることになり、地表に残るものではありません。


そして、カタクリに続き、またしても新たな発見がありました。
危険が伴うかもしれないので来季の課題・・・と、悩みましたが、
思い切ってお知らせします。
ルートから20mほど斜面を登ると、そこにはヤマツツジが広大に咲きそろう場所がありました!
ご存知ならわかりますよね~、期間限定情報です!!

斜度はともかく、枯れ葉で足が滑りやすいのですが、ロープを使用することで登ることが可能になりました。
斜面を登った先、ヤマツツジの周囲に散策路などはありません。カメラ操作に気を取られて足を滑らせてしまうことなどないように、また植生保護においても足元に注意を払ってご覧いただけるといいでしょう。
また、大きなハチが飛んでいることもあります。ご注意ください。

肝心の場所ですが、高瀬休石から「お通り沢」を登りつめていくと、その先で視界が開け畑の横を通って細いトラバースに入ります。そこで斜面の上手を見上げてみてください。木々の向こうに赤い色が見えるはず!
その近辺を探せば、ピンクテープを目印とするロープが見つかるでしょう。
あとはそのロープを手がかりにして登るのみ!
安全のためザックは一旦下ろし、グローブまたは軍手装着の上お試しください。

なお、全体の花びらが落ちた頃にはロープを外します。ご了承ください。


山寺郷土研究会
原田

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