新型コロナウィルス感染拡大にかかる緊急事態宣言を受け、山形県でも登山自粛要請が出されています。
高瀬と山寺を結ぶ「お通り沢」においては、5月1日より5月10日までの期間、通行自粛を皆様にお願いいたします。
野外での活動ですから、感染リスクは低いかもしれません。
ましてや、標高の低い里山でもあるお通り沢などさらに縁遠いかもしれませんね。
ですが、万一ハイキング中に怪我などが発生した場合、救助要請や病院への搬送などに加え、医療施設での処置や手当などの際に感染リスクが高くなってしまいます。
もしも、救助要請を出した人が無症状の感染者だった場合、関わったすべての人に自宅待機と隔離生活を要する事態に発展するということ。
まさか自分が、そういった過信こそ避けなければなりません。
山形県山岳連盟からも自粛要請が出されていますので、熟読ください。
(リンク先は山形県みどり自然課より)
http://yamagatayama.com/?news=%e7%99%bb%e5%b1%b1%e8%80%85%e3%81%ae%e7%9a%86%e6%a7%98%e3%81%b8%ef%bc%88%e6%96%b0%e5%9e%8b%e3%82%b3%e3%83%ad%e3%83%8a%e3%82%a6%e3%82%a4%e3%83%ab%e3%82%b9%e9%96%a2%e4%bf%82%e3%83%bb%e5%b1%b1%e5%bd%a2
お通り沢にも春の草花が芽吹きはじめ、これからのシーズンを心待ちにしている方も多いでしょう。ですが、上記内容をふまえ、しばしの間「お通り沢」ハイキングをお待ちいただくようお願いします。
下の写真は言わずとしれた「カタクリ」
お通り沢ルートに接する場所に群生地が見つかりました。周囲を歩いて計測してみると、実に延長100mを超える広さです。誰も訪れることがなくなったことで、生育環境が保たれていたのかもしれません。
来春、4月中旬にはまた咲きそろうでしょう。それまでの間、この場所の保存計画について高瀬休石の方々と話を進めていきます。その機会まで密かにお待ちいただければ幸いです。
また、自粛要請期間に関わらず、もう一つお願いがあります。
お通り沢ルートを基本に歩いてください。どうしても外れた場所に行くのであれば、ピンクテープなどは絶対につけないでください。自分は歩けたからといって、他の人を危険な目に合わせるわけにはいきません。
お通り沢整備を進めてきた中で、高瀬・山寺両地区のご理解と協力があって現在に至っています。山の中でも土地の所有者がいるのは当然ですし、その方の財産でもあるわけです。その中で足を滑らせてしまうことなく、無傷で下山させる保証ができるでしょうか。もしも、滑落など事故が発生した場合には、このお通り沢を閉鎖する事態になってしまいます。
お通り沢は、再生して間もない生活古道です。多くの人が安全に歩けるようにと、整備を継続する覚悟で普通の山好きが進めてきた中で、多くの発見がありました。峠から山寺へ下った先、休息所からの面白山や山寺のビューポイント、昔の先人が切り開いて耕作地として使っていたからこその場所でもあります。先のカタクリ群生地もその一つ。これから先も多くの場面に出会うでしょう。
どうかご理解いただけるようにお願いいたします。
私達も皆様も気持ちは同じだと信じております。
緊急事態宣言が解かれるまで、もう少しだけこらえて待ちましょう。
またいつかお通り沢の魅力に触れることができるように願っています。
山寺郷土研究会
原田
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